びわ
ほんとうに、小学生以来食べていなかった。すきなのに。
小学校の、池の近く、飼育小屋の近くにびわの木があって、大きくて、よくとって食べていたの。
小学生の私にとって、大きな木なだけで、実際は記憶より小さかったかもしれない。てっぺんのびわはとれなくて、下のほうになったびわを、昼休みのデザートにしてた。
だから、びわがいいお値段で売られていることを知ったとき、びっくりした。あんな無造作になっているものにこんな価値があるとは。
同時に、買えなかった。だってそのへんでとって食べれるから。
小学校は、更地になって、赤いポピーがきれいにゆれてる。
びわの木はもう、なくなってしまった。
さよならさよなら。
久しぶりに食べたびわは、やっぱりおいしくて、すこしだけ泣きそうになった。
これからの季節、くだものがおいしいね。春のいちごからはじまって、びわ、さくらんぼ、もも、すいか、メロン。うれしいね。
仕事おわんない。
ビルに、電気の消えた窓があると、要素が足りないみたいでむずがゆい気持ちになる。ブロックで結合させて節点接合したくなるのは、完全に職業病。はきそう。
