研究
やはり研究というのは、考えることというのは、とても楽しい。
ああでもない、こうでもないと話しあうのはほんとうに、楽しい。
どうしたら、もっとよくなるか、なにがあれば、よりよくなるか、ひとりの力で考えるのには限界があって、ひとりで考えて考えて、考えた末にひとと意見を交換して、ぱあっと視界のひらけるときの、あの輝かしさよ。あの楽しさよ。
そのためには、思考をするためには、ある程度の知識が必要であって、勉強をしていくことが必須で、そういった思考の種を得て、育てていくことの、しあわせさよ。尊さよ。
忘れていたね、いつだって、あの仕事を楽しいと思える機会はあったのに、私には驚くほど余裕がなくて、いっぱいいっぱいで、勉強の、思考の、おもしろさをすっかり忘れていたんだ。
大学院は、地獄だった。地獄の中で、楽しかった。胸がむしゃくしゃになるような、息が吸えなくなるような、絶えず渇くようなあの感覚。ずっとずっと、渇いていて、ひかりだけをただ追い求めて、喘いでいた。それだけひかりが、ひかっていた。
設計が、研究ほど、すきになれるかはわからないね。もう、片足突っ込んでしまったから、やるしかないね。
私に回ってくるはずだった、ほかの仕事が、上司の元でストップされてる。
私がやるかもしれなかった、ほかの仕事が、設計やるならもうそれ以外に頭の容量使えないから、もうできないねって言われてる。
組合の役員は免れた。言ってみるもんだね、よかった。会計はやだよ、お金なんか扱えない。
あのとき辞めればよかったって、きっと後悔するんだろうな。でも、まだ辞めない。こころにすこし、余裕がでてきたから、私はまだがんばれる。
まず、体力つける。体力がなさすぎる。運動きらいだ。どうやったら体力つくの。水泳できても陸地で元気がもたないよ。
勉強もする。知識をつけて、設計をおもしろいと思えるところまで、いってみせる。弱音ははきまくる。弱音をきいてくれるひとは、いっぱいいることが、今回、ほんとうにわかったから。
引っ越ししたい。家でたい。
明日は今日のまとめ、印刷、歓送会。みんなみんな出ていくね。
来週から、来年にかけて激務。